TAMTAM「夏のしらべ」(9月のこと)
今年の9月21日の最高気温は29.9℃でした。
その日の夜のことを覚えていますか?
あなたはこの夏、どこに行きましたか?
街の景色も空の色もパキッとしているのに、東京の空気はぬるく滲んでベタっとしていて、缶チューハイの冷たさが気持ちよかったりして。
あれだけ暑い暑い言っときながら今は寒い寒いですか。勝手なもんですね。
そんなこと言ってるうちに、季節も月もまた同じところに戻ってきますけど、どこまで来たのか、誰といるのか、何を積み重ねてきたのか。振り返った時はもう遠いところまで来ていて、分からなくなってしまいますよ。
そうやってぐるぐるぐるぐる同じところを回って、また同じことを繰り返すんです。
また人と出会って、別れて、暑い、寒い、お腹すいた、楽しい、寂しいとつぶやくんでしょうね。
まったくふざけた話です。
それでいいんですか。
クリスマス?
はあ?
今すぐ夏を思い出せよ、思い出になっちまうぞ
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7月の日比谷野音のEGO WRAPPINから始まり、9月30日のCRCK/LCKSのライブで終わった今年の夏、僕は「酒×音楽×夏」を最強の合言葉として過ごしました。一杯600円の酒を何十杯飲んだか、定かではないけどずっと音楽が近くにあった気がします。
【9/14 RSW.pre「MUSIC UTOPIA」@下北沢Basement Bar & THREE】
2会場14組のサーキット企画はちゃんと成功しました。当日笑顔を見せてくれた皆さん、ありがとう。
"異種格闘技戦"なんて陳腐でセンスのない謳い文句は使いません。あくまで"理想郷"ですから。ですよね、山田さん。
自分は、RAMMELLS・YOUR ROMANCE・Nao Kawamura・TAMTAM・ZA FEEDOの五組に声をかけさせてもらいました。
それぞれ素晴らしいライブをしてくれて、「知らなかったけどすごいよかった!」みたいなリアクションも貰えて、すごい幸せな日でした。
学生が好きなアーティストを呼んでイベントを組むことについて、今でも悩みます。お前、ちゃんと悩んでるなあ、と思います。正解はなかなか出ないんですけど。
でもこの日は多分、音楽を生で楽しめること、何かを発見できることに対するハードルは余裕で超えられたと思います。
バラエティに富んだラインナップと、それを楽しんでもらえる工夫を、しこたま考えました。
来てくれたお客さんも、信頼してくれた箱のスタッフも、出演してくれたアーティストも、主催させてもらった僕らも、みんな楽しめるように、という気持ちを最後まで主催者として共有できたのが何より嬉しかったです。
一緒に企画した最高な先輩方はもう引退しました。多分いい思い出になってると思いますが、自分はまだそうするには早いし、正直な話をすれば、もっといい日を作りたいと思います。まだまだ悩んでいきます。
ただまあ、とにかく、ありがとうございました。
似たような活動をする早稲田三団体の企画が固まった9月でもありましたね。
【9/14 早稲田UBC「秋の夜長fes」@新代田FEVER】
どでかい楽屋でゼミ面接用のESを必死で上げました。"もういい、どうにでもなる気がする"というパンチライン通り、無事第一志望には落ちました。この日はとても暑くて「食らえッ残暑お見舞い♡fes」で良かったと思ってます。
【9/19 Waseda Music Records「WMS 3」@代官山Space Odd】
カネコアヤノ見れず。。Hei Tanakaが最高でした、打ち上げまで残らせてもらってありがとう。ソファーで少し寝てごめんなさい。
全部いいイベントでした、お疲れ様です。来年はどうなるんですかね。皆さん何するんですかね。また楽しい日ができたらいいですね。
さて、帰り道にライブハウスの扉を開けたときのムワッとした空気、思い出しました?あれが夏ですよ。
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ところで、今年一番のアルバムは、TAMTAMの「EASY TRAVELERS mixtape」でした。
ベッタリとした空気、爽やかな風、根拠のない興奮、酒で紛らわしたやるせなさ、焼きついた誰かとの一瞬。夏の全てが詰まっていて、ずっと聴いていました。
“夏の逃避行”をテーマに、歌モノが3曲、インストが9曲。見た目が淡くポップでかわいいカセットテープと、配信限定のミックステープ風アルバムです。
冒険の雰囲気を感じるイントロと、合言葉のように"We Go South"と繰り返す「SOUTH」
歪んだギターとドラムのグルーヴに夏のベタ付きを感じる「parallel penthouse」
切なくも爽やかなお祭り風のイントロから始まる「夏のしらべ」
切ない歌詞とは対照的にメンバーの楽しそうな表情が続くこのPVは10月に公開されたんですけど、まさに"フラッシュバック、夏。"冒頭のクロさんの彼女感がたまらない、あのシーンは特に好きです。
夏への期待値、冒険への興奮を掻き立てる爽やかさと不穏なムードのバランスが上手くまとまっているだけで十分聴けるのに、歌詞から見える物語性がまた魅力的です。
「消えるから探さないで」と南へ進む僕。「僕だけが恋をしていたんだな」と“君”のことをいくら考えても「キレイな思い出にはまだまだできやしない」
そして、僕の気持ちが辿り着く先は、、
“夏の逃避行”が、彼と別れた“僕”の物語だとしたら。エモすぎます。
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冒険といえるものでもないけど、遠出といえば9月の終わりにりんご音楽祭に行きました。初めての野外フェスというもの、超楽しいですね、興奮しました。
イケてたのは、
ILLICIT TSUBOI & なかじまはじめ/落日飛車/あっこゴリラ/ZAZEN BOYS/BLACK SMOKERS
あたり。来年もまた行きたいです、できればクラクラ、タムタム、ヤセイあたりが出てくれると嬉しい。
長野からの帰りの車で流れていた「September」
をこの前みんなの前で流して乾杯しました。季節を楽しむのは豊かなことですけど、いつだってお酒と音楽があれば楽しいですね。
また乾杯しましょう。
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僕の九月はこんな感じでした。
他にも、ツイッターが向井秀徳GOになったり、角舘が大森靖子ともめたり、ゴッドタンがゴールデン三時間特番やって、保毛男田が叱られて、くぼみねひゃだが終わって、伊藤万理華が卒業を発表して、ニャンコスターが97点で、3DSをメルカリで買ってポケモンを始めて、、
いろいろありましたけけどもう昔のことに感じます。
ただまあ12月だし、そりゃあ9月を思い出すのは今しかないです。
頭にも聞きましたけど、9月21日の夜は何してたか、思いだしましたか?(Do you remenber the 21st night of September? Now December.)
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さて。
11月になってからロロの舞台「父母姉僕弟君」を見に行きました。
ロードムービーさながら、最愛の妻を亡くした“僕”が彼女との思いでを探しに車を走らせる物語。
ふざけた話だった。
「私が死んだら、すぐ次の奥さん作ってね」という妻の遺言通り、無理やり乗り込んできたヒッチハイクの女に“結婚するなら乗せてやる”と迫り、あろうことかその女も“仕方ないな、まあいっか”と了承するところから旅は始まる。登場人物の突飛な名前(仙人掌、電源)も、突然の展開も、寒さ知らずのボケも。訳の分からない、ノリにも見えるやりとりと転調で話はぐんぐん進んでいって、うっすら形が見えて来たときに「実は結構、愛してたよ」なんて言葉にドキッとして。
過去、未来、現在。人は思い出とともに“いつ”“どこ”にいるのか、辿り着いた場所は必ずしも前に見えていたところなのか。分からなくても進み続けるしかない。進まなくたって記憶は勝手に過去のものになり、思い出になってしまう。
ふざけた話だった。
だけど、愛とか葛藤とかロジックなんかを隠すにはふざけるのが一番いい。嫌味の無いおふざけこそ上品で、偉そうなお言葉の方がよほど下品で見るに堪えない。
"いつもなにか、ステキなことが、あなたを待つよ"と終わる。なんて素敵で、なんと無責任でふざけた物語なんだろう。
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自分はどこかに向かっているのか。誰と一緒にいるのか、誰かに会いに行っているのか。全く分からないまま、ぐるぐるぐるぐる回り続ける。少し不安にもなるけどもうそれはしょうがないじゃん。
そう思いました。
そうやっていたって、また夏は当たり前にやってくるんだし。
来年の夏もまたどこかに出かけるんですかね、楽しみです。
免許こそ春になる前にとったけど、予想通り一切運転はしないまま
暦の上ではディセンバ〜
漂う気分はロンリ〜 歩き疲れて膝が笑うわ~
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ってか。あほらしい。
はいはい、メリクリメリクリ!