Laundry Land

巡り巡ってあれこれ

斯々然々(1/12〜1/25)

「みなぎるP〜〜M〜〜〜!!!!」
って分かります?
千眼美子さんが昔やってたラジオなんですけど。ヨシコがフミカだった時のラジオなんですけど。出家前の。
あれオープニング面白かったんですよね。
「本日、、私、清水富美加、大事なお知らせがございます。。えー、、私、、、本日も、、、、、、、元気でええええーーーーーっっすっ!!イェェェーーーーーーーッッイ!!」
ってやつ。みなぎってましたよ。あれ以上のみなぎりを俺は知らないです。
僕も試験期間が終わりまして、なんかこう、みなぎってるんですけど。
ヨシコはみなぎってんすかね最近。どうなんでしょう。あのタイプの出家って肉とか食っていいんですかね、知らねえですけど。勝手にしろよヨシコって話ですけど。勝手にみなぎってろヨシコって感じですけど。

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勝手にふるえてろ

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こっちはヨシカの話です、見に行きました。原作を去年あたりに読んでたんですけど、正直そんなパッとしなかったです。恋愛をしてこないまま大人になった"こじらせ女子"が、学生時代に惚れたっきりの脳内王子様「1」君と、いきなり猛烈アピールしてくる同じ会社の「2」のどっちかと幸せになれるの?という話。主人公(ヨシカ)の脳内で決して二人は本名で呼ばれないまま、二つの選択肢がぐるぐる巡って、結局選ばれた相手が最後のシーンで本名で呼ばれる、という結び。
映画も筋はそんな変わらなかったですけど、あの娘は"妄想ワールドのイタい女子"ですよ、っていうのが分かりやすくて、そっちで広げていくしかないよなそりゃ、という感じで、話自体はやっぱりそんなパッとしなかったです。
それでもこの映画は何人かに勧められてて、その理由はよく分かりました。分かりやすくて、見やすくて、役者がよかった。松岡茉優が演じきれたからこそ面白い。ヨシカがキャラクターになるギリギリのリアルでいけたのは松岡茉優がよかったからだと思います。
音楽・効果音・画の見せ方・脇役のキャラ感などは、分かりやすく・面白く・松岡茉優可愛く、を意識する感じが強くて「リーガル・ハイ」「逃げ恥」なんかを連想しました。あと戸田恵梨香の"75!"のビールのCMも思い出しましたね。"「1」が好きッ!!"ってやつ。なんてことはない、ポップコーンムービーでした。あっという間に楽しく見終わった。
演出として気になったのは「赤(=ヨシカ)」対「青(=2)」の構図。二人の衣装、ずっと赤と青の対立でしたね。それが、ヨシカが2と付き合おうと決心した日は水色のマフラーを巻いていました。

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この対立は完全にあれと被りました。


「anone」
坂元裕二作品は初めてなんですけど、過去作を早く見たい。こんな濃い連ドラあったんだ、と勝手に震えました。台詞回し、別作品の役との輪廻、馴染みの俳優(満島ひかり瑛太小林聡美など)など、舞台監督的な部分もありつつやっぱり映像、ドラマなんだなこの人は。という奥の深さに痺れます。が、単純にこれは面白い。広瀬すず、顔はもちろん声綺麗ですね。
この作品の考察に関しては優れた投稿をされている方が多いので、放送を見ている方はそちらを読んだら面白いかと思います。

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話を戻して、ヨシカの部屋のアンモナイト
ヨシカが絶滅危惧種好きというキャラは原作通りですが、アンモナイトを通販で買っちゃって部屋に神様として飾ってるところは、あれですよね。

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ストロベリーショートケイクス
池脇千鶴演じる恋に焦がれる独り身女子も、部屋の棚に飾った石に毎日手を合わせてました。

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「神様お願いします。私の尻を触ったうちの店長を殺してください。あとは、、恋がしたいです。誰かの女になりたいです。スペシャルな人のスペシャルになりたいです。」って。これ叶っちゃうんですけど。
四人の女性の生活を丁寧に写していく魚喃キリコの原作の実写化で、"神様"というキーワードが四つの人生を絡ませていくのが映画らしいやり方でよかった。
魚喃キリコ、好きです。最近だと「南瓜とマヨネーズ」がありましたけどあれもよかった。早く「blue」も観たい。市川実日子、いいですよねえ。

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さて、"サイコパスヨシカ"の脳内世界を覗くような展開が続くんですけど、ヨシカって別にサイコパスってほど強くはないんですよ。考えすぎておかしくなるとか、愛が強すぎるとかそういう強度はなくて、自分の世界ではお調子者くらいの弱さがどうしようもなくて愛おしいというか。
それを一番感じたのは、ヨシカが退職宣言をしたシーン。最後に同期の女子(くるみ)に恨みをブチ撒けるんですけど、彼女が餞別にヨシカの大好きなタモリ倶楽部の手ぬぐいを渡そうとする時のヨシカの手。「自分今ブチ切れモードだ。。でもあれ欲しい。。うぅ。。。」という葛藤が分かる手の出し方。たまらなく阿呆で可愛かった。
この映画に出てくる人は、ヨシカを取り巻くいい人とヨシカと関わりのない人の二種類なんですけど、ヨシカの脳内ではいいやつは悪い奴に代わり、関わりのない人は味方になる。だから、客が見せられるのはヨシカというフィルターを通した阿呆達なんです。彼らが阿呆に立ち振る舞うほどヨシカのどうしようもなさが際立つ。
ただそんな中、一人だけヨシカの妄想ワールドに混ぜてもらうことすら叶わないシンプルな阿呆が気になって仕方がなかったです。あの高校の同期の「鮭ぇ〜〜!」ってセリフが一番好きだったなあ。

 

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タモリ倶楽部といえば最近、だいぶ前の「現代音楽の回」を見たんですけど。ブソッティーの「自動トーノ」の楽譜、笑いました。

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この回は菊地成孔が出てたんですが、僕はリリーフランキーのロレックスに見えました。粋な夜電波、今年ようやく聞き始めそうです。自分は昔から"粋なおっさん"が大好きだったみたいで、小学生時代からの特筆すべき好きなおっさん遍歴を考えたら、車寅次郎(渥美清)→向井秀徳(→菊地成孔?)でした。
世界は混迷しっぱなし、社会の窓は開きっぱなし、それで結構毛だらけ猫灰だらけ、お尻の周りはクソだらけ。
心意気溢れるおっさんにいつかなれるように精進します。

 

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タモリ論」

タモリ論 (新潮新書)

タモリ論 (新潮新書)

 

小説家樋口毅宏氏が、自身のタモリへの愛から彼の芸を考察するという本。いいとも終了でタモリがフィーチャーされた時期に、平積みされていた記憶があります。ベストセラーなのかは知らないですけど、すごい売れていた通り、ちゃんとひどかったです。
著者のお笑いへの愛も分かるし、著者自身もリスペクトを持っていてもこの難しい題材に取り組むことが野暮で危険だと分かっている。だけど書きたい!という心意気は素晴らしいんですが。小説家という文章のプロをもってしても、"笑い"についてまとまった文章を書くとなんとも寒いものになるということの証明と言える一冊。
"笑い"は芸術ではなく生物で、芸人というのは自分のパーソナルを全て笑いに変える狂人。つまり、映画・音楽なんかの"芸術"とは違うと僕は思います。客観的に研究して批評する中継地点の一切は拒まれるとすら思いますが、どうでしょう。
ただ、笑いが好きで好きでどうしようもない人が必死に考えて、伝わりやすい素材を集めて、切り貼りして、この完成度。それなら、愛のない人間の全く別の物差しで測った一部分の切り抜きに対する批評なんて読むにも値しないと思います。逆に、全力で笑いを解体して伝えようとする人の愛をもってすら全く解説できないなんて、笑いってすげえなあ、って。今日も沢山笑って寝てえなあって、そう思います。
新書でこういったカルチャーを扱うものを読んだことがなかったんですけど、こんなはてなブログとかnoteとかのレベルの文章でも製本されてベストセラーになるのかと驚きました。
ずっと下から目線の消費者として懸命に奮闘した筆者が、最後の最後にわずかばかりにボケてなのがとても寒かった。せめて、ちゃんと樋口氏の小説も読もうと思います。


"笑い"に対するものでいうと、最近公開されたこの対談は少し面白かったです。

お笑い番組のディレクターって佐久間さん、加地さん、鈴木おさむさんなど、本を出してる人が沢山いますけど。この二人のはまだ読んだことがなかったので新鮮でした。やっぱりお笑いは作り出す側の人が口を開かない限りは何も始まらないんですよね。

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さて、笑いの生産者、消費者という意味で微妙な立ち位置の存在がいます。ラジオの"ハガキ職人"ってどう思いますか?
コーナーに宛てたネタメールの他にも、パーソナリティに対する指摘、ツッコミ、ボケなど、番組の進行に欠かせない存在。あれも生産者側だと僕は思いますがどうなんでしょう?アルコアンドピースのANNなんて職人との何十人何十一足だよ、という程の参加型でしたし、ハガキ職人から作家になる人は沢山います。
ただ、物書きを目指す人間以外に、ラジオの深夜生放送に職人として参戦する人達が何を考えているのか。とてもじゃないけど想像できなかったんですけど、東京芸大の学祭でこんな対談企画がありました。

https://ata-tokyo.tumblr.com/post/168254723541/職人さんのオハナシ20171216-1530

ファイヤーダンス失敗氏とぺっちゃん氏といえば、自分の中ではメガネびいきとバナナムーンの職人さんなんですけど。ここに焦点を当てるクソニッチ向け企画。友達が主催だったようで、喝采を送りますが、心から馬鹿だとも思います。

アーカイブが期間限定で上がっていたので聞いたのですが、ハガキを送るモチベーションや、構成作家・芸人についてどう思っているかなど、色々話していて、面白かった。なかでも、「読まれることが全て。IPPONグランプリで言うとボタンを連打してる状態で、回答権を得れなかった奴が偉そうなことを言っても、読まれた奴には敵わない。設楽さん日村さんが週に一回自分のRNを呼んでくれるだけで一週間生き延びられる。」これですよ。こういうことでしょ、と一人納得したりしました。
タイトルはもろもろのハナシからとったんですかね。

ファイヤーダンス失敗氏のブログを読んでいたらよく出てくる喫茶があったんですけど、最近自分が入ったばかりのとこでした。

(一番好きだったやつ載せます。)

新宿の「アルル」は猫が放し飼いされていて、客の膝に座ったり椅子の背に乗ったり可愛かった。
生まれ変わったら何になりたいか?という話を前にした時、世にも奇妙な物語でそんな話があったと聞きました。その世界では、前世に行った善悪の行動はポイント制で得点をつけられていて、その得点によって生まれ変われる対象が選べる。という話。
これはまあよくある発想で、フット岩井さんが「お前、前世に江戸を火の海にしたんか」みたいなこと言われてますよね。生まれ変わって猫になるには、、、大変ですよね。超人気来世ですよね多分。前世で何かを成し遂げた偉人ですよ、猫って。

さて、人は生まれ変わったら何になりたいかを考えますけど、実は人の中にはもともと天使だったやつがいる。って考え、どうでしょう。

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ベルリン・天使の詩」 

ベルリン・天使の詩 デジタルニューマスター版 [DVD]

ベルリン・天使の詩 デジタルニューマスター版 [DVD]

 

天使が人間に恋をして人間になる。というテーマだとなんの変哲も無いように思いますが、そこを美味しく見せる映画ではなかったです。
天使は人間を幸せにする存在ではなく、神聖な衣装をまとっているわけでもなく、ただ人間に寄り添い続けるスーツのおじさん達でした。人の脳内の思考に耳を傾け、彼らの手を握り、肩を抱き、眺め続ける、ネクタイを締めたおじさん。
ビルから飛び降りようとす青年にも同じで、飛び降りる直前までその隣に座り肩に手を置くだけ。青年の悲しい決断にも顔色を変えない天使の表情は、人間の全てを受け入れ、平等に愛しているように見えました。

そんな天使の一人ダミエルが、サーカスの女性に恋をして人間になるんですが、その決断のきっかけとなったのが、ピーターフォーク。刑事コロンボを演じる彼が本人役で出演しているんです。
ダミエルが通りかかるコーヒーショップにいたコロンボが彼に語りかけます。「そこにいるんだろう。顔は見えないけど、感じる。」ダミエルは人がどんなものかも教えます。「人間はコーヒーを飲んでタバコを吸う。寒くなったらこうやってさ(手のひらををごしごし擦り合わせる)」

刑事コロンボとしてスターになった彼も、30年前に天使から人間になった一人だったのだ。彼の過去と、チャーミングな振る舞いが映画に光を差す。ダミエルが天使として務めを果たしている間、画面は白黒、後ろでは不穏で寂しい音楽が終始鳴っていたので、その変化は明らかです。
人間になったダミエルは顔に笑みを浮かべ、「あれは何色だ?あれは何色だ?」と聞いて回ります。画面が白黒だったように、天使の世界には色がなかったようです。

「全てのかつての天使、特に安二郎、フランソワ、アンドレイに捧ぐ」というクレジットで映画は終わるります。

世界の優れた表現者たちは、どうやらみんな天使だったらしい。
彼らはきっと人間になってからも人を愛していただろうし、今なおたくさんの天使が実は自分の隣にいて、優しく手を包んでくれているのかもしれない。
新月は決断する時。先がわからなくても。」

という相手のセリフで、ダミエルの恋は一つの形を迎えます。

 

1/31、今日はスーパーブルーブラッドムーン。

僕は家でねるねるねるねを作ります。