Laundry Land

いよいよ就活生。

メタもん。

「よお、久しぶり。ごめんわざわざ、実況動画ばっか見てたら実際にやりたくなっちゃってさ。
この年でポケモンやろうって誘う方もバカだけど、誘ったら買ってくるお前もアホだよな。
そうそう、オメガルビーは野生で捕まんなくて。そっちから6Vのアイツをさ、送って欲しいんだよ。アイツがいないと厳選がなかなかめんどくて困ってたのよ。


お、サンキュー。うし、厳選しますわ。卵孵しまくりますわ。

 

・・・そういえば最近なんか本読んだ?おすすめとかある?
ああ、、そっか試験期間か。
俺はね、最近また読むようになった。
おすすめ?おすすめ、うーん。それほどでもないけど、なんか似たようなのをよく読んだよ。

 

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小林信彦「極東セレナーデ」 

極東セレナーデ (小林信彦コレクション)

極東セレナーデ (小林信彦コレクション)

 

シンデレラストーリーってやつです。
そして、世に出るシンデレラというのには当然たくさんの"大人"と"企み"がつきまとってる。
切れ者社長・引退した元敏腕・天才ライター・女編集長・カメラマン・漫画家・ニューヨーク・日本・上海・ブロードウェイ・美容品広告・映画・歌手デビュー・マスコミ・スキャンダル
どうです、この"業界っぽさ"惹かれますか。
舞台は1975年。アメリカン・ドリームから遥か遠く、極東の島国にアイドル全盛期が到来していた頃。その裏側を、出来すぎたストーリーとシニカルな作者の口出しと共に駆け抜ける幻的超フィクション。
小学生が秘密基地にロマンを感じたように、学生も大人も、一度は華やかな芸能界に一枚噛んだかっけえ大人にロマンを感じるでしょう。あれです。面白い。

 

「でさあ、このタイトル「極東セレナーデ」は、作中に登場する本の名前からとったものなのよ。ようは、読者はその作中の「極東セレナーデ」を読まされるのよ。
こういう構造の作品ってなんて言うっけ?映像だと難しいけど、小説だとたまに見るよね。俺最近よく当たるのよ。
他にもさ、

 

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蓮見圭一「水曜の朝、午前3時」 

水曜の朝、午前三時 (河出文庫 は 23-1)

水曜の朝、午前三時 (河出文庫 は 23-1)

 

 義理の母が残した音声テープ4本を作者が文字に起こした、一人の女性の物語。

”小説家や映画監督が若い人を主人公にするのはなぜだかわかりますか?人生に直面しているのは若い人だけだからです。一生を左右するような出来事が起きるのはせいぜい二十歳までで、後の人生はその復習か、付け足しに過ぎないのです。”

こう言い切る彼女は強い。きっと、この本の作者の"僕"も惹かれたんだと思います。
この本は筆者と"僕"がリンクしている構造上のカタルシスは薄いですが、とにかくこの女性が面白い。
作品の冒頭、作者が小学生時代に同級生(後の妻)のお母さんと出会った時の印象を語るのですが。娘の同級生を招いた時さえウイスキー片手にタバコをふかし、お気に入りのレコードをかける自由人でした。その女性が集めていたレコード、ジャニスジョプリン・ボブディラン・ジョンレノン・モンキーズ 他たくさんの名前が出てきたす。ただ、時代的に言うと必ずあるはずのサイモン&ガーファンクルの名前だけは出さない。その代表曲が、この物語のタイトル「水曜日の朝、午前3時」

 


オノ・ナツメ「not simple」

not simple (IKKI COMIX)

not simple (IKKI COMIX)

 

 好きな漫画家が増えてきたんですが、ストーリーよりも画風が好きな漫画家を上げるなら、オノナツメ久正人

オノナツメ作品はキャラ(イタリア人か江戸時代の日本人というイメージですが)の目。そして煙。この二つがとにかく好きです。
厚い瞼から出るジトッとした視線と、コーヒーやタバコから出る塊のような煙がたまらない。
この作品は一冊完結型のコミックで、このタイプの作品では自分の中で長いことダントツ1位の面白さを誇ってます。これは話もすごい好き。
漫画でもあるんですね、この構造。不遇な少年の不幸な運命をジトッとした目の男が小説にする。そのタイトルは当然「not simple」

 

中村文則「去年の冬、きみと別れ」

去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)

去年の冬、きみと別れ (幻冬舎文庫)

 

これは、、何も言えないです。

ある事件を本にしようと取材して回る"僕"が出版した本で、そのタイトルはご存知の通り。
「狂気の写真家と殺人事件の真相を追う!」くらいにしときましょうか。ネタバレが、、いや、この並びで出すこと自体若干のネタバレ感があるかもしれない。
詳しくはこちらを。
もうじき実写映画が公開になります。


ちなみに、確かに読んで思いましたが、映像不可能モノです。観る機会もあるかと思うので先に読んでみてはいかがでしょう。
ここまでで並べてきた作品の中では、一番この構造を巧みに使った内容であり、リアリティを感じました。

 

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「新聞記者・小説家・フリーライターとか、何かしらの事件・事故を追う"僕・私"が主人公になる小説はもっとあると思うんだけどさ、この構造の小説はやっぱ「今自分が手に持ってる本が、、、」って思えるリアリティがいいよ。あとタイトル。読み終わってからタイトルの意味にハッとさせられると気持ちいいんだよ。


ああー、ポケモンはやっぱ厳選だるいな。ずっと同じボタン押しっぱで卵孵すんのってこう、虚無だよね。もう2時間くらい経ったよな。

え?ああ、ブログ。そうそう。読んでる?まじ?お前やっぱ暇だな。
そうね、あんなのでも見てくれる暇な人、いるんだよ。
まあ、俺も別に意地で続けてる訳でもないし、正直それはどっちだっていいんだけどさ。
でもまあ、読まれるとやっぱり嬉しいもんでさ、どうしたら読まれるかとかは考えちゃうっていうかね。気にしすぎるのもダサいって分かってんだけど、、まあでも、タイトルはちょっと考えるよ。
ネットの記事なんてどれもタイトルだろ?
何かフックになったりさ、読んだ後になるほど、って思われるタイトルをつけよう、ってのは考える、かも。なんか恥ずかしいけど。
ふふ。今日話したのもさ、もしかしたら書くかもね。人に話せば満足だ、なんて嘘ばっかりだよなホント。

あ、もう時間?ごめんなほんと呼び出しちゃって。うん。頑張って厳選続けとくわ。コイツ、ありがとう。やっぱコイツがいると厳選超楽だな。
ああ、うん。そっちもね、また暇な時見てみてよ。うん、もし書いたらタイトルもなんかバチっとしたやつつけるから。そんな期待はやめて、気持ち悪い。

うん。

じゃあ、また。

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