Laundry Land

いよいよ就活生。

めちゃ×2イケてるッ!

こんな会話やノリ、中学高校の頃ありませんでした?

「おい。あのさ、あいつさ、隠そうとしてるけど最近彼女できたらしいぜ。」「この前あいつがあんなことしてんの見たんだけどさ、どう思う?」「あいつさ、最近ハマってるあれさ、かっけえと思ってやってんのかね、超ダセえよな笑」「すげえ高え買い物してんの知ってるぜ、あいつ」「隣のクラスのあのノリさ、楽しそうじゃね?」「あいつ、あの喧嘩買ったらしいぞ」「やべえよ!あいつ怒ってるらしいぜ!」


好きなものがビッタシ合う奴もいれば、超嫌いな奴もいて、大人になったら絶対関わらなくなるようなどうでもいい奴もたくさんいた。
相手を観察して距離間を考えようが、悲しくも同じクラスメイト。
教室内にいる存在がある種"全て"で、どうしたってその中で生まれた噂、流れ、ノリに心が左右されるあの感じ。

その中にいるキャラクターは、あとあと自分の意思で作り上げるコミニュティより遥かに多様かつランダムで、それなのに学校生活の中では試験・旅行・体育祭・文化祭・発表会とか、一体感を感じさせられるその一員に強制カウントされる。

こうやって、自分について俯瞰で冷めた目で眺めていても、きっかけさえあればどうせ友情・愛情・信頼なんかが生まれちゃって。自分でも驚くくらいの熱量でそいつらとぶつかってて、気づいたらそのクラスの居心地が良くなって、互いを理解することで争うことも減って、そして大好きになる。

部活、塾、バイト、家族。そのクラスの外でのキャラや役割だってあるけど、
「あいつ、俺らの手が届かない範囲のあそこだと全然キャラ違えじゃん。かっこつけてね?」なんていう最悪なヤジを、いつものアイツらが飛ばしながら近づいてきたら敵わない。しょうがない。
イジメなんて陰湿なもんじゃないよ。
だって今日は大人しくイジられてやるかもしれないけど、俺だってあいつが別のところで調子乗ってんの知ってるんだから。今度はあいつの番だから。

そうやってたくさんの出来事を共に過ごしたり、過ごしてることをなんとなくでも知ってる。休みの日に遊んだりはしないけど、決まった時間絶対顔を合わせるあいつ。
そんな関係って、"友達"というより、"仲間"の方がしっくりくる。

そんな経験が、少なからずみんなあると思う。そこに存在した記憶、空気感を持ってると思う。
でも、普通の人は入学と卒業を繰り返すなかで仲間が変わっていく。ずっと同じ仲間に囲まれ続けることはできない。せいぜい数年。

 

だけど、20年近く同じ仲間が近くに居たら。別の場所で別の仲間ができても、家族ができても、自分の些細な一挙手一投足を見張っていて、ここぞとばかりにいつものノリでイジってくる仲間がいたら。自分が長い時間かけて成長したことを知ってくれてる人がいたら。

「あいつ、隠そうとしてるけど彼女できたらしいぜ」が「あいつ、こっそり結婚してやがった。子供もいるらしい」になる。
「ブランドの服買ってる」が「タワーマンションに引っ越したぜ」に。
「この前の試合で骨折したんだって」が「病んで仕事できなくなったって」に。
「転校したけど元気かな」が「勝手に居なくなってなんの連絡もねえな」に。

「なんだあいつ」が「あいつ、こっそりずっと努力してんの知ってんだよ。俺知ってんだよ。」に。


あったんだよ、その関係性。
しかも放送してたんだよ、土曜の8時に。

あそこのクラスのあいつらが、彼女ができたこと、フラれたこと。結婚して、離婚して、子供できたこと。病気したこと、復活したこと。居なくなったこと、帰ってきたこと。仕事辞めたこと。音楽始めたこと。本業じゃないのに面白くなったこと。また騙されてること。別のクラスに友達ができたこと、その友達に辛い出来事が起きたとき、あいつらが寄り添ったことも。
そして何より、一生懸命だったこと。
笑わせようとしていたこと。

全部知ってる。作り物に仕上げられた、あいつらの生の人生を。全てを笑いに変えてしまおうという化け物のような気合と強度を。
そんなあの人たちが、ついに、あのクラスを卒業するらしい。
その時の噂、流れ、ノリが全てだったからこそ、あの日常は二度と戻ってこない。卒業ってそういうことだったでしょう?

でも、

そんな関係性。そんな生き様。

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めちゃめちゃイケてるよ!!