Laundry Land

いよいよ就活生。

斯々然々(7/7〜8/7)

怒ってるのか悲しんでるのかブチ上がってるかわからない。汗が垂れて蝉が聞こえて、いつもより煙草が煙くて苦い喫煙所で、何を言っているかわからない黒人のラップをずっと聴いている。
バックバンドはクールにビートキープ
Hot & Cool
激辛チキンとジンジャエール
汗と煙
試験勉強と缶チューハイ
短パンとジャケット
お前の部屋で消火器ぶっ放してやろうか
Freestyleなんて嘘
全部予定と締め切りが支配する
総武線の悪臭とババアの化粧
新小岩へ、有人在来線爆弾が走る
シンゴジラめ。早稲田を踏み潰してくれ。

Freestyle

Freestyle

  • Steve Coleman & Metrics
  • ジャズ

好きなもの以外はクソくだらねえつまらねえと思っても、問題なく過ごせる。
そう思いつつ、大切なものが増えている。

今年も野音で夏を楽しむとEGO-WRAPPIN'に約束してきた。
冷房の壊れた倒れこみそうなMARZで、自分の大学生活が始まった日のことを思い出した。CRCK/LCKSがきっかけだった。
今はもう、終わる日が見えている。
サークルの引退がちらついてから、何かが焦げ付いて止まってしまう不安がずっとある。
知識も熱量もプライドもそろそろ時間切れになる。
夏が始まってしまった。

***

ぼんやりした夜。
期末試験期間、ファミレスに向かう。
ファミレスで一夜漬けをするか、ファミレスで生まれた東京03のネタの台本をひたすら書き起こすことで、東京03のネタをファミレスに帰すか、どっちが重要かを考えながら歩く。人様のネタを放流して初めて、ファミレスは知識を与えてくれる。
結局、五月から終日全面禁煙という張り紙から逃げるように池袋まで行く。
伯爵は24時間営業なんだぜ。
日曜だけは23時閉店だったぜ。
それはただの気分さ。

夜の終わりに その頂上で腰を下ろして
弱り切った声で 話を聞かせて
想い忘れたことがあったから
みんなからの哀しい御厚意に疲れたから
君の一番疲れた顔が見たい
誰にも空いたくない顔のそばにいたい
それはただの気分さ それはただの想いさ
それはただの気分さ それはただの想いさ

6分半で歌詞はこれだけ。
夜になってもお湯に薄皮を張ったような埼京線のホーム。イヤホンから流れる音が体の浸透圧を下げる、夜が溶ける。
向かいのホームに安藤サクラがいた。
やばい、ポカリ飲まなきゃ。
いや、あれはイオンウォーター

暑い夜は鉄板を囲め。
月島もんじゃロード
蒸した空気も鉄板で焼いて、ヘラで少しずつ口に運ぶ。汗をかいた分ビールを飲む。

***

leave me alone
女。漢字でくノ一、ネオンの下のナオン、お茶割りを飲むねーちゃん。台所でタバコを吸うのも、切れた歯磨き粉を買いに行くのも、ステージで歌を歌うことも、全ては生活の延長で、だけど光を帯びる瞬間はいつも魅力的だ。

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言葉で形容すべきものと、形容されたいものがあるように。ただの形容詞に過ぎない時がある。
まあ強いて言うなら。
華々しい、か、華らしい。

you've got a strange effect on me
And I like it

This Strange Effect

This Strange Effect

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥150

***

二週間という単位がある。
Aマッソ加納のコラムが更新されるのを待つ時間を指す。

ツイッターでユーモアの限界という言葉を見て怖くなった。
日出郎がダウンタウン汁に出た回を見る。
ついでにキャシー塚本のネタを何個か見る。
その再現モノマネを見て一人冷房の効いた部屋で唸る。
ゴットタンの川島スリーを見る。
先週の放送でナイチンゲールダンスというコンビを知った。さっさとテレビに出て欲しい。

ヤスはORANGE RANGEが好きらしい
四千頭身SCANDALが好きだ
杉咲花はしゃべくり007のラジオDJコントでサラバーズを選曲していた。
マジ歌ライブに行きましたとmiwaがNHKでニコニコ答えていた。

それを下北沢のラーメン屋で見ていた。

ライブの帰りで、頭は働いてなかった。
やりたいことを、ちゃんとできて、すごい。
こんなちゃんとしたものを。すごい。
三年ぶりに話したあの人はそう言ってくれた。でも、あなたに言ってもらいたいのはそうじゃない。と思った2秒後くらいに自分のこの人への気持ちはかなり歪なんだと思って、そこからしばらく宙に浮いた気持ちになった。
その人のおかげ、という思いが強すぎる人と距離が縮まることはない。自分の気持ちを考えて、どんな口調どんな文章でそれを伝えるか。無意識な手本であり続けていた人。
夢が叶う、と形容をしていいことではあると思う。でも、事実だけらしい。満足できるほど、ガキではなかったようだ。

***

sugAA

sugAA

  • Tohji
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200

何を言ってるかが分かる。
そしてなんでかやっぱり、何を言ってるかが分かる。何語なのかということじゃない。育った環境は大きいのかもしれないと、もしかしたら初めて、思った。

面白いかつまらないか。かっこいいかダサいか。満足か不満か。それ以外は関係ない。それが分かってねえ奴らに限ってたくさん喋る。

これは間違っていますか。
自分の価値はどこにあるんだろう。
世界を肯定しようとする強さはどれだけ大切なんだろう。

自分を好きだと言ってくれる人がいる。
自分を嫌いだと言ってくれる人はいない。
馬鹿だろうが阿呆だろうが惨めだろうがいいと思うのは諦めですか。それじゃダメですか。
それは違う、俺はそんなことはしない、お前が変われ。そんな尺度を持って安心しているのは悲しいことですか。
すごいね、と言われて胸が詰まるのは自分が弱いからですか。


今年もバナナマンライブには行けなかった。バナナムーンも聴かなくなった。
"夏"というコントを見る。

「あの夏の日、僕たちは計画を変更して大人になることを決意した」
設楽さんのナレーションで暗転する。
田舎のガキの、夏休みのコント。

念のため短くしてみた前髪は、インターンに応募するどころか証明写真すら取らないまま、もとあったところまで伸びた。

計画も変更も決意もないまま

夏休み。台無しの誕生日パーティー

22歳になった。

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