Laundry Land

いよいよ就活生。

ナッツ

ナッツが食べきれない。毎回間違えてしまう。

チーズ、オリーブ、ソーセージ、グミ、チョコレート、パインとかがある中でなぜか毎回ナッツを頼んでしまうのだけど、必ず失敗する。小分けされた袋の柿ピーくらいの感じで頼むからいけないんだと思う。食べきれないのだ。

 

ドイツ料理屋に入った時。サラダとスープ、シュニッツェル、フラムクーヘン、ケーゼシュペッツェレ、そしてビール。腹が減っていていっぺんにオーダーしたときになぜ、俺はナッツも頼んだのか。ナッツが来る。サラダが来る。この間五分。次々に料理は運ばれてくるのが分かっていながらなぜ。ナッツに手をつける時間はその五分しかない。

そして飯を食いながら、テーブルの隅にほとんど手をつけられていないナッツの器が気になる。一緒に行った彼女はこの日酒を飲めなかったから、実質マイ・ナッツ状態。綺麗な器に盛られているところに余計腹が立った。

 

そしてこの前。ライブの開演時刻まで空いた時間に少し酒でも飲もうと一人で店に入った。ラムソーダにナッツ。器に盛られたマイ・ナッツが運ばれてきたとき、あのドイツ料理の記憶が蘇る。もしやと思ってしばらく。案の定、食べても食べても減らない。店の間接照明は暗く、器にどれだけのナッツが残っているのかもよく見えない。柿ピーでいいと何度も思った。本を読みながら飲みたいだけなのに、気づくとページをめくるよりナッツに手を伸ばすだけの時間になっている。洒落た雰囲気の店にも腹が立ってきた。一つ一つ違うデザインの椅子やソファー、談笑する男女、口髭を生やした気の利く店員の何もかも。何が恵比寿だ。何がカフェ・ラウンジだ。ふざけやがって。客が食い切れる量のナッツも分からない店に何のラグジュアルがある。こっちはライブの開演が迫っているんだ。リキッドルームに行かなきゃならない。ナッツが減らない。馬鹿野郎!機内サービスがなっていない!今すぐ飛行機から降りろ!そうCAに激怒した俺は、機長にまでその怒りをぶつけ、ナッツも投げつけ、飛行機を搭乗ゲートに引き返させた。

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