Laundry Land

いよいよ就活生。

斯々然々(7/7〜8/7)

怒ってるのか悲しんでるのかブチ上がってるかわからない。汗が垂れて蝉が聞こえて、いつもより煙草が煙くて苦い喫煙所で、何を言っているかわからない黒人のラップをずっと聴いている。
バックバンドはクールにビートキープ
Hot & Cool
激辛チキンとジンジャエール
汗と煙
試験勉強と缶チューハイ
短パンとジャケット
お前の部屋で消火器ぶっ放してやろうか
Freestyleなんて嘘
全部予定と締め切りが支配する
総武線の悪臭とババアの化粧
新小岩へ、有人在来線爆弾が走る
シンゴジラめ。早稲田を踏み潰してくれ。

Freestyle

Freestyle

  • Steve Coleman & Metrics
  • ジャズ

好きなもの以外はクソくだらねえつまらねえと思っても、問題なく過ごせる。
そう思いつつ、大切なものが増えている。

今年も野音で夏を楽しむとEGO-WRAPPIN'に約束してきた。
冷房の壊れた倒れこみそうなMARZで、自分の大学生活が始まった日のことを思い出した。CRCK/LCKSがきっかけだった。
今はもう、終わる日が見えている。
サークルの引退がちらついてから、何かが焦げ付いて止まってしまう不安がずっとある。
知識も熱量もプライドもそろそろ時間切れになる。
夏が始まってしまった。

***

ぼんやりした夜。
期末試験期間、ファミレスに向かう。
ファミレスで一夜漬けをするか、ファミレスで生まれた東京03のネタの台本をひたすら書き起こすことで、東京03のネタをファミレスに帰すか、どっちが重要かを考えながら歩く。人様のネタを放流して初めて、ファミレスは知識を与えてくれる。
結局、五月から終日全面禁煙という張り紙から逃げるように池袋まで行く。
伯爵は24時間営業なんだぜ。
日曜だけは23時閉店だったぜ。
それはただの気分さ。

夜の終わりに その頂上で腰を下ろして
弱り切った声で 話を聞かせて
想い忘れたことがあったから
みんなからの哀しい御厚意に疲れたから
君の一番疲れた顔が見たい
誰にも空いたくない顔のそばにいたい
それはただの気分さ それはただの想いさ
それはただの気分さ それはただの想いさ

6分半で歌詞はこれだけ。
夜になってもお湯に薄皮を張ったような埼京線のホーム。イヤホンから流れる音が体の浸透圧を下げる、夜が溶ける。
向かいのホームに安藤サクラがいた。
やばい、ポカリ飲まなきゃ。
いや、あれはイオンウォーター

暑い夜は鉄板を囲め。
月島もんじゃロード
蒸した空気も鉄板で焼いて、ヘラで少しずつ口に運ぶ。汗をかいた分ビールを飲む。

***

leave me alone
女。漢字でくノ一、ネオンの下のナオン、お茶割りを飲むねーちゃん。台所でタバコを吸うのも、切れた歯磨き粉を買いに行くのも、ステージで歌を歌うことも、全ては生活の延長で、だけど光を帯びる瞬間はいつも魅力的だ。

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言葉で形容すべきものと、形容されたいものがあるように。ただの形容詞に過ぎない時がある。
まあ強いて言うなら。
華々しい、か、華らしい。

you've got a strange effect on me
And I like it

This Strange Effect

This Strange Effect

  • The Shacks
  • ヴォーカル
  • ¥150

***

二週間という単位がある。
Aマッソ加納のコラムが更新されるのを待つ時間を指す。

ツイッターでユーモアの限界という言葉を見て怖くなった。
日出郎がダウンタウン汁に出た回を見る。
ついでにキャシー塚本のネタを何個か見る。
その再現モノマネを見て一人冷房の効いた部屋で唸る。
ゴットタンの川島スリーを見る。
先週の放送でナイチンゲールダンスというコンビを知った。さっさとテレビに出て欲しい。

ヤスはORANGE RANGEが好きらしい
四千頭身SCANDALが好きだ
杉咲花はしゃべくり007のラジオDJコントでサラバーズを選曲していた。
マジ歌ライブに行きましたとmiwaがNHKでニコニコ答えていた。

それを下北沢のラーメン屋で見ていた。

ライブの帰りで、頭は働いてなかった。
やりたいことを、ちゃんとできて、すごい。
こんなちゃんとしたものを。すごい。
三年ぶりに話したあの人はそう言ってくれた。でも、あなたに言ってもらいたいのはそうじゃない。と思った2秒後くらいに自分のこの人への気持ちはかなり歪なんだと思って、そこからしばらく宙に浮いた気持ちになった。
その人のおかげ、という思いが強すぎる人と距離が縮まることはない。自分の気持ちを考えて、どんな口調どんな文章でそれを伝えるか。無意識な手本であり続けていた人。
夢が叶う、と形容をしていいことではあると思う。でも、事実だけらしい。満足できるほど、ガキではなかったようだ。

***

sugAA

sugAA

  • Tohji
  • ヒップホップ/ラップ
  • ¥200

何を言ってるかが分かる。
そしてなんでかやっぱり、何を言ってるかが分かる。何語なのかということじゃない。育った環境は大きいのかもしれないと、もしかしたら初めて、思った。

面白いかつまらないか。かっこいいかダサいか。満足か不満か。それ以外は関係ない。それが分かってねえ奴らに限ってたくさん喋る。

これは間違っていますか。
自分の価値はどこにあるんだろう。
世界を肯定しようとする強さはどれだけ大切なんだろう。

自分を好きだと言ってくれる人がいる。
自分を嫌いだと言ってくれる人はいない。
馬鹿だろうが阿呆だろうが惨めだろうがいいと思うのは諦めですか。それじゃダメですか。
それは違う、俺はそんなことはしない、お前が変われ。そんな尺度を持って安心しているのは悲しいことですか。
すごいね、と言われて胸が詰まるのは自分が弱いからですか。


今年もバナナマンライブには行けなかった。バナナムーンも聴かなくなった。
"夏"というコントを見る。

「あの夏の日、僕たちは計画を変更して大人になることを決意した」
設楽さんのナレーションで暗転する。
田舎のガキの、夏休みのコント。

念のため短くしてみた前髪は、インターンに応募するどころか証明写真すら取らないまま、もとあったところまで伸びた。

計画も変更も決意もないまま

夏休み。台無しの誕生日パーティー

22歳になった。

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『BOAT』作・演出 藤田貴大(マームとジプシー)

この世界を、どうしたら肯定できるか。
現在、そんなことを考えている人がどれだけいるだろうか。
世界という大きいものについて考えることを、自分は辞めた。辞めたというと都合がいいから、考えたこともなかった。かもしれない。
あなたは、世界に関心を払わなくなってどれくらい経ちますか。それとも今なお、この世界に怒り、祈っていますか。
どんなことが起ころうとも、世界は滞りなく動いているから。雰囲気を感じているだけで、怒ることも祈ることも辞めて。半径が測れる暮らしを大切だと思って、人に関心を払うことすら、辞めてはいないですか。

そんな、自分に流れる時間は長くて、世界はますます行き詰まって行く気がしていました。

***

BOAT
作・演出 藤田貴大(マームとジプシー)

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"土地は、
ボートによって発見された。流れ着いた人々は、そこで暮らし、子孫を反映させた。
現在も、
海岸にはときどき、ボートが漂着する。しかし、人々はそのことにもう関心がない。
ある日、
上空は、ボートで埋め尽くされた。その意味を知らないまま、人々は慌てふためく。
人々は、
ふたたび、ボートに乗って、ここではない土地を、海より向こうを目指すのだった。"  (あらすじ)

***

劇中のセリフを引用しつつ話を追う。
(本作は7/26で千秋楽を迎えた。9/3にNHK BSプレミアムで放送される。)

自分たちはこの土地の人間だ。ここに漂う雰囲気を知っている。そう言う人々がいて、その土地に漂着する余所者がいる。誰かを待つ人がいて、患う人がいて、その土地で死ぬ人がいる。この土地に出入りするにはボートに乗るしかなくて、なんの変化もない街に観光に来る人はいない。
この土地の人間ではない余所者は、どこを歩いても居場所はなくて、人々はボートに関心がない。でも、もともとみんな余所者じゃん。この土地も、もともと誰のものでもなかったじゃん。じゃあ、余所者ってなんだろう。
上空がボートで埋め尽くされる。
昨日まで安心していた私たちは、一体何に安心していたのだろう。そもそも人間はこうだった。私というのは本当はどこにもいなくて、余所者だからと、ボートに乗る権利がないからと、殺された彼も、もしかしたら僕だったのかもしれない。
名前のない世界。余所者なんていない。つまり、私は1人。私が私であるように、誰かが私になるのだろう。
その土地に残る人がいる。
私たちは逃げる。
私たちがボートに乗ってこの土地を出るとき。それは人々が海に背を向けるとき。
街の劇場が燃えている。
そこには、舞台も客席もない。言葉もない。時代だけが存在した。
もう、一度しか言わない。
これは、祈りなんかじゃない。
繰り返さない。
未来は、あるか。

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この最後のシーンは、ボートに乗った除け者(青柳いづみ)が叫びながら海に出るところ。
舞台もない、客席もない。
そう叫ぶとき、ステージの幕は降りていて、幕から出たボートと、それに乗った3人と、観客しかない空間がある。
そんなメタ的展開で舞台は終わる。

 

観客はボートに乗って劇場を出たのだ。
そのボートはどこかの海岸に漂着する。
そこには、その土地の雰囲気を知る人々がいて、自分は余所者になる。
わざわざ来る人などいない、出るのも、入るのも、ボートしかない、そんな土地へ、
死んだ人もボートで流される、そんな海を渡って。
いつか、自分の後にボートで漂着する人がいる。
再び、ボートが空を埋め尽くしたとき。
また、繰り返されるのだろうか。
自分はその地に残るか、逃げるか。
そのとき、未来は?

 

***

 

藤田さんはこの作品できっと、
この世界を、どうしたら、肯定できるか。
その問いを劇場に来た人に届けた。
少しクサい手法ではあるけれど、展開の少ない2時間弱の芝居を通した後のこの問いは、直接的な綺麗事とは言えなかった。
面白い芝居を観れたらアタリ。
目当ての俳優を見れて満足。
おそらく『BOAT』はその次元ではない。
劇場に来ること。
そのものの意味について、今の藤田さんの答えだと感じた。
劇場に無いもの、劇場にいない人たちによって、世界は動かされているのかもしれない。
それを踏まえて作られた。
"終わりのないはなしを、なるべく言葉を急がないように、曖昧さを、おおく残しながら。全体が滞りなく動き続ける。まるで生命をつくる感じで。どこまで届くだろう"
(パンフレットより)

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この世界を、どうしたら、肯定できるか。
考えてみる勇気を、持たないといけないのかもしれない。たまたま与えられた自分の役割に甘んじることは危険で、それは自分と世界は切り離すことができないからなんだ。
そう感じながら、劇場を出た。

 

***

 

マームとジプシーは二度目の観劇。
・複数の人、物が流動的に、そしてある程度均等に配置されて、それぞれから発せられる一方向の言葉が、流れ・揺らぎを生んていく。
・時間軸を行き来する特定の台詞(リフレインというらしい)もその流れを推し進める。
・音楽の使い方に凝っている(前回は舞台上でドラマーが生演奏をしていた)

そんな演出はおそらく"らしさ"だと思う。
大きな挑戦もしていたらしい(自分は比較できないけれど。)
BOAT』は「芸劇×藤田2018」と題された作品群の第1弾。
そのインタビューで藤田さんは

"僕は劇作家だからちゃんと演劇を進行させるために言葉を書いてきたけど、例えば3行あるセリフを1行にできないかとか、言葉じゃないところでやれないかってことをずっと考えてて。その中で、僕がやりたいのは意味を言うためにセリフを言うことじゃなくて、叫びなんじゃないか"
"「全部風景だった」って実はそれ、演出家がみんな目指すところなんじゃないかなと思ったんです。舞台の中には、ヒエラルキーがあるものもあるじゃないですか。主人公がいたり、あるいはキャストの番手が歴然と決まっていたり。それはそれでいいと思うんだけど、プレイハウスのような抜けのいい空間って野外フェスのような感じで、すごく気持ちいいものだと思うから、「この人が観たい」じゃなくて「この人々が観たい」「この風景が観たい」って感じになったらいい"(https://natalie.mu/stage/pp/boat)

と話している。
物語を縁取る言葉を削って、戯曲だから、という流れを抑えた作品だとは感じた。
これは、ただの "らしさ" ではなかったらしい。
たしかに、『BOAT』に大きな展開はない。あらすじで説明された内容が全てだった。

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ボートが上空を埋め尽くすとき、実際にボートを釣り上げたり、大きなパネルを流動的に動かすことでシーンを作り出すような演出も、広いプレイハウスならではのものだった。

***

「芸劇×藤田2018」の第2作として、秋に『書を捨てよ町へ出よう』が公開される。映画・小説を見ても、まだ自分の中に落ちついていない寺山修司の代表作。
しっかり予習して、また劇場に行くのを楽しみにしてます。

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病は気から。

現代における早稲田のあり方とは何か?
早稲田周辺の飲食店に通い詰めることで己のアイデンティティを見出すこと?まさか。
スマホばかり見ている危篤野郎によって失われつつある早稲田魂を立看と共にレコンキスタすること?まさかまさか。
早稲祭中止や早大紛争を肴にそこそこの人数とそこそこのモラルで飲み会を開催すること?まさかまさかまさか。
早稲田を冠した見出しで炎上するニュースの多いこと多いこと。
大隈銅像の前で何かしらの出し物をする団体の多いこと多いこと。
早稲田を考えたら視野が広がった、なんて勘違いを拡散しようとするサークル優等生の多いこと多いこと。
間接的な拡散、生もゴムも、大隈も田中あるもんかの世界。
ワセダの皆さま、拡散される前に尻尾巻いて帰った方が良さそうですが、そちら如何お過ごしですか。

 

なんて。
丸パクリであれよあれよと。早稲田熱の流行と聞きましたが皆さま体調如何ですか?私もかかってしまったようで、、
え、そんなもの無い?いっときのブームかフェイクニュース?いやそんなはずがないだって俺が現にかかってんだから!いや、、困ったな。でもまあ、ブームで結構、いいじゃないですか。ブームに乗りたくてモジモジしてる人なんていくらでもいるんですから、手前が作ってやるって動いてくれるだけで有り難がらなきゃダメでしょう。巻かれるも叩かれるもブームなら仕方ない。残ったものの勝ちですよ。


と、そんなことより、アイツに貸した扇風機はまだ返ってこない。アイツに吹かした先輩風でこっちが風邪を引きそう。そんな強火にかける必要なもいですか、目玉焼きくらいなら大熊銅像の前のアスファルトで事足りますからね。ってまだ言ってる。

流行りものに乗っかった見出しをつけりゃなんでもバズる現代社会と言えど、個人のブログがバズる必要性と可能性は何対何ですかね。素麺を頂くには薄過ぎる、でもバーカンで出されるには濃過ぎる、メディアなんて大間違い。そんなもんでしょうか。さながら悪質タックルってやつだ。
長いものには巻かれましょう、長いと思ったら長いし、物足りないと思えば物足りないでいいでしょう。一度ダセエと思ったことに巻かれるような阿呆、すぐにのぼせて死んじまって結構。


さて、せっかくだから自分もブームに乗っかってみようかしら。
後輩から聞いた話なんだけど、悪質タックルの話なんか丁度いいでしょ、う、、え?
もう古い?なんだよあんだけ盛り上がってたのに。もう飽きた?ダラシないねえ。


**


いや、先輩聞いて下さいよ。僕、されたことあるんですよ。
悪質タックル。中学三年生の時。
所属していたサークルでカバディが大ブームだったんです。朝カバ夜カバ、昼カバなんつってそりゃもう毎日やってました。朝キャバなんて言葉知る前ですよ。
カバディカバディ言いながら相手陣地突撃してった中3の自分に、アメフト部の高二の先輩がタックルかましてきまして、それはもう完璧なタックルだったんですけど。
それでこう地面に擦り付けられた時、右手の小指がこう、第二関節から曲がったんですよね。手の甲の外側に。脱臼したんです、カバディで。自分でもよく分からねえからなんか笑えてきて、脱臼ってあれ骨折より見た目気持ち悪いんで、見せびらかしたりして。
そこから月1ペースで三回同じ関節が抜けて、夏休み手術しました。ガバガバになってたんで。
それで、包帯ぐるぐる巻きになった状態で片手に杖ついて、富士山登りましたね。
笑っちゃいました今話してて。なんで?っていう笑
あれなんで富士山登ったんでしょうね。
教室でたまたま両隣にいたやつと話して、暇だし富士山でも行かねえ?なんつって。そんなもんだったと思うんですけど。
あ、宿でコーラ風呂作ったくらいで美ら海行けなかった話は、、


**


もういい。美ら海はともかく、分かるか?
バカはおだてりゃどこにでも登るんだよ。怪我してようが忙しかろうが、いっときの仲間ときっかけさえあれば富士山にだって登るんだ。
バカをおだてて登らせるのが面白いのに、最近の流行はバカを叩いて潰すことらしい。勿体無いと思わないか?図々しいと思わないか?バカにもなれない奴はもっとすっこんでればいいんだ。バカを大事にしろと思わないか、なあ?

 

確かに先輩。ノリとマジがごちゃっとしてるから面白いのに、つまらねえ奴もいるもんですね。面白くないじゃなくて、つまらないですよね。人に興味ありすぎる人って臆病なんですかね。信用できるのは真面目と阿呆だけだな。中途半端な奴が一番ダメだ。自意識も後悔も悔しさも、適当にレンジでチンして批判だ議論だにしてタイムラインを動かし始めますもんね。いやーー、レンジって偉大ですね。

 

そうだな、家電は偉大だ。そうだ、それより思い出した。おい、お前早く俺の扇風機返せよ。

 

いやー、先輩。僕も結構そういう流行熱に弱いんで、まだ貸しといて下さいよ。先輩もそうやって先輩風吹かしてて大丈夫ですか?後で変なことになっても知らないですよ。

 

うるせえ!何がスイカ割りだ!あんな1つ割っただけで終わるようなもの面白くもなんともねえ!下らねえ!パパイヤ、マンゴー、ココナッツ!手前の頭蓋で何個かち割れるか選手権くらいはやれよ!軟弱者が!!!

 

やれやれ、、先輩ももクロ好きなんすね。あ、やべ、俺もなんかブルっときた。早稲田熱にかかったかなあツイッター見よ。つまらねえ奴の言う面白え企画ってのは必ず広報なんつってツイッターで目立つところがスタートだと勘違いしてっからな。。


**

 

失礼しました。
皆さま、熱中症にはお気をつけて。指切り。

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***

大学に対するアイデンティティとか帰属意識って難しいですよね。何千人いるかも分からない大学を、"早稲田"と一括りにする意味も勇気も過去も知らない自分からすると、それが滑稽に見えるのは自然っちゃ自然とも思えます。でも、意味を考えて、行動して、繋いでいくことの偉大さと意義は高校で知ってしまったから。自分の "大学観" は貧しい、というより豊かになり損ねたという感じかもしれない。だから、それを本気でやりたい、人を巻き込んでやっていこうとする人がいるなら、それは嫉妬してしまう。難しそうだし。自分は大学でそれを実現できる可能性すら考えなかったし。

それくらいのことを、適当な言葉と、適当な行動で掲げて実行したつもりになっている奴は、心から軽蔑する。。こともない。そういうものですよね。知らんけど。集団感染、いいじゃないですか。

指、ポキポキすると変に関節太くなるからやめといた方がいいよ。

 

SNS炎上外来

お待たせいたしました。
お客様はアルコール保険の加入ですか?

ええ、そうなんです。。笑顔で乾杯すればそいつがどんな奴か知らなくても適当にいい調子で楽しくやれる毎日が簡単に手に入る、お前何一人でチンタラしてんだよバカみてえ。
そう言われてから考え直して、飲み会にも出るようになって、友達も増えました。
でも、、なんかここぞってタイミングがあるんですか。最近みんなのツイッターが怖いんです
評価、批判、議論。
思いつき、皮肉、発表会。
独白、確信、刺すぜ核心。
まずそれはどれなんだよ!!
というか話が違うよなんなんだよこの裏切り者!!
酒飲んでりゃ良かったんじゃねえのかよ!!俺を置いてかないでくれよ!!!それはどうやったら混ぜてもらえるんだよ!!!
俺もツイッターやればいいのか!!!!
うううううあああ!!!!


お客様、それは別の窓口でご対応致します。恐らく、今お客様に必要なのは、SNS火災保険の加入です。あちらのカウンターで承ります。


お待たせ致しました。
ええと、そんなに知らない人たちが自分の思いつきをどこかから拝借したような言葉、表現で書き連ねたやりとりをしている。みんなと仲良くしたいからそれに混ざりたい気持ちもあるけれど、アルコール混じりでもそれがとてもダサいことは分かるから踏ん切りがつかない。酒量は増すばかり。ついついそれっぽいことを呟いたら予想外に反応が貰えて、その快楽から抜け出せない。ですか、なるほど。。

そうですね。お客様にあったプランとしましては、、、絵日記ですね。最高気温が三十度を超えた日はその日の気温を赤いクレヨンで書けますから、なかなか興奮できる使用になります。
退院後のリハビリ期間は交換日記プランに移行します。ケータイ契約はその後、SNS加入は、、他社はお勧めしているようですが弊社はお客様のリスク管理を徹底しておりますのでお勧めしません。
今のお客様は冷静さを欠いています。そんな興味のないことにいちいち口を出せるほどお客様には余裕も知識も信頼もないはずですよ。誰もがお客様の意見に期待しているわけがないのです。そもそも、皆さんが飛びついてるものに手を出すなんて、、ダメですねえ。でもご安心下さい。大事にするべきこと、口に出す言葉の価値、これらを忘れている方は大勢いらっしゃいます。私共はお客様がそれを思い出して今の症状を克服できるお手伝いを致しますので。
それではこちらの絵日記、処方させていただきますね。


〜2日後〜


ダメですねえ、お客様。
あれだけSNSはダメだと言ったのに。再発ですね、しかも早すぎます。お客様の年齢での再発は完治の可能性がかなり低いので、月々お支払いいただく料金が跳ね上がってしまうと、以前ご説明したはずです。

これは燃えちゃうかもしれないけど。
あくまで個人的な意見なので。
批判する人もいるだろうけど。
炎上してしまったので追記。

これはリスク管理でも治療薬でもありませんよ。
ダメですねえお客様!
お客様は絵日記からです。

いいですか。
時代はまた少し移りました。というより、SNS熱病は治る病気になったんです。

好きなことを思い思いが発信して、同じことを共有できる人が、実際には会えない距離を乗り越えてやりとりできる。
それ以外とは一期一会でリスク管理をする。

それはもう昔の話。
今はもう直接会った時のリスクは同じです。文字というものは読み直せますから、掘り起こせてしまいます。思いつきに不寛容な世の中になりました。口から言葉を出した方が、リスクが低い世の中に戻ったのです。
知らない人に突然馴れ馴れしくされる、ましてや自分の生活に口を出される違和感は直接でも電波越しでも変わらないことをお忘れですか。

ニュース、報道、批判、批判、議論、謝罪、自由、自由
単語も時代によってその意味合いや価値は変わってきます。信頼できるのは自分だけ。勘違いした下らない方ばかり、もちろんその言葉に重みなんてございません。

自己管理できない人が不十分な語彙力と自由な発想を組み合わせて文章を書く。
絵日記で十分じゃありませんか。なんの義務感があって他所に発信するのですか。親と先生以外はそんなものちゃんと見てくれませんよ。今ならクモンの赤ペン先生プランもご用意しておりますので、こちらのパンフレットをご参照下さい。

 


はあ。。あの人、このままじゃ交換日記プランにもまだ進めそうにないなあ。
SNSで読み書き覚えたゾンビの島に自家用ジェットで救出に上がりました。なんて菊地成孔は言ってたけど、本当にそうね。かわいそうな世代よねえ。

言葉がうまく使えなくても、相手を理解することがおざなりになっても、その時の気まぐれな気持ちは本人にとっては本当の本心なんだろうけど。。でも気まぐれな思いつきなのよ?書いたら忘れるくらいの。なんでそのことを忘れてしまったのかしら。。
そうよねえ。140字で何かを汲み取るなんてなかなかできないし、できない人が表現するなんてできるわけないのにねえ。そうねえ、、今度はポッドキャストプランでも用意しようかしら。
いやあ。形無しさんも袋小路さんも期待しすぎだよ。20分も他人に向けて何か喋ることができるような人、この窓口に来るわけないじゃない。
それもそうねえ。
ははははは。


〜未来〜


潰す!私潰すわ!
食感なんて関係ないの!全部マッシュにしてやる!食っちまえば全部同じよう!

いいぞ!テメエの価値は、手前で決めろ!!

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斯々然々(6/27)

君は最近やたら救急車のサイレンを聞く。

この国の医療ドラマは全てここで撮影されているのではないかという24時間の大病院へ向かう救急車は、アスファルトが火照る季節と食卓に餅が並ぶ季節によく走る。

「平成」がつくかつかないかで偏差値が変わる有り難い大学と、そこと直結した病院からすぐのマンションに君は住んでいる。エアコンのない自室から今夜も抜け出した。

桜並木が有名な川沿いのここいらはレジデンスだのグランドだの大層な名前で白いだけのマンションが未だにょきにょき生えていて、一番新しくできたところはお隣の半島と大陸とその他島国出身のご家庭がこぞって入居しているらしい。
少子化がベタなこの国で、君の通った小学校は教室の増築をしていたし、通ったことのない保育園前は毎朝ママチャリが列をなしていた。

餅を詰まらす老人が多いとは思えないアンバランスな居住区に鳴り渡る救急車、アンビュランス。
ああ、部屋が暑い。

君は、小学生の頃から都営地下鉄で学習塾に通わせれ、中高と大使館が立ち並ぶしゃれた街をプリン色の髪で闊歩した挙句、受験に失敗して急ごしらえの京都移住計画は無かったことになった。
終電帰りの日は忍び足で部屋に帰る生活に、不満はないけどこの時期はウンザリしている。
大学三年、現在の日課白い巨塔よりさらに目と鼻の先のコンビニ喫煙所でタバコを吸うこと。
セブンイレブンが24時間営業であることを当たり前に思わない人はもういないだろうけど、外装が茶色いセブンはもう当たり前のものになってるんだろうか。

低くなった救急車のサイレンがやがて消えたあたりで君の隣に黒い影がスッと腰掛けた。
なんか不吉で嫌な感じがしたけど、
首を曲げるとドミノピザの兄ちゃんだった。
スマホの電源が切れて配達先がわからないから教えてくれと言われ、そんな適当に仕事してる奴が君は好きだから、散歩がてら一緒にお届けに上がった。

梅雨はもう終わったのか。
風が強い。
もうすぐ夏だもうすぐ夏だと言い続けてるけどいよいよかもしれない。
夏が来るということは、次に思うのは夏が終わってしまうということで。
そんなことあってたまるかよ、と君は思う。

幸いなことに、「平成」がつこうがつくまいが夏の偏差値は変わらない。
ただ、「平成」がつかなくなった世界は君には少しやり辛いかもしれない。

暑い部屋から忍び足で、今年の夏からどうしよう。

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みんなバーに帰る

みんなバーに帰る

 

Party Down, Pt. 1

Party Down, Pt. 1

  • リトル・ビーバー
  • R&B/ソウル
  • ¥250

憂鬱喫茶

いらっしゃいませ、ご安心ください。
当店には様々なお客様がいらっしゃいます。
憂鬱な方も、泣きそうな方も。ダメだと言いつつ大丈夫な方も、真っ青な笑顔で気丈に振舞われている方も。
皆さま違いはございません。アイツも君も変わらない、アイスクリーミーな黄緑色の顔でいらっしゃいますから。
ええ、当店は通路が広いでしょう。ウェイター、ウェイトレスの往来が激しいのです、配膳するまでに手間がかかるもので。
いえ、手間ではありません。私共は強制も同情も致しません。
ほら、あちらのお客様も。

***

何もかも上手くいかねえ。
いや、実際は何もかもではねえけれど、何もかもと思ってしまうくらいには、手前のキャパというか器量は縮こまっていたらしい。
コーヒーやらメロンソーダに浮かんだアイスクリームにきゃっきゃして。フロートってなんかエロいよねー、フロートってあれだろ、不労所得で暮らせる不労人って意味だろ。羨ましいよねえ、夏だねえなんつっていい調子で過ごす予定が台無し。狭い器量に硬いアイス、覆水盆に返らず、さくらんぼ食べられることなく、ウィエトレスが綺麗に拭き取って下げてようやく事なきを得る。
熱い熱い痛い痛い。ぬるま湯に浸っていたツケが急に来た。
今回は手間がかかるし時間もかかる。
そうは言っても縮こまったものを広げる方法はただ一つ。何でもかんでもぶち込む、これしかない。
腹八分なんて続けたらデフレ経済になっちまう。低気圧にすら押しつぶされるような素材の味楽しんだって仕方がない。何でもかんでもぶち込んで、ジューサーにかけてアイスクリーム乗っけちまえば規格外。味覚いらず、自堕落知らずで揚々と、盛大に残してウェイターに下げていただこう。
絶対に負けられない戦いは、ここにはないんだ馬鹿野郎。
・・じゃないな。そんなことも言ってらんないこの歳この時期この季節。
・・・いやいや。まだまだ背水の陣とは程遠い。
・・・・とはいえ梅雨。背水通り越して鞄までビショビショ。

・・・・・う、

ウェイターさん、ちょっと待ってやっぱりまだそれ下げないで。食べます、ちゃんとそれ全部。なんだかさあ。それ、全部スッキリさせないと梅雨明けにあの娘をちゃんとエスコートできる気がしないんだよ!

***

ご安心ください。
お客様、ご覧になったでしょう。
憂鬱な方も、泣きそうな方も。ダメだと言いつつ大丈夫な方も、真っ青な笑顔で気丈に振舞われている方も。
皆さま違いはございません。アイツも君も変わらない、アイスクリーミーな黄緑色の顔でいらっしゃいます。
飲み干さないと始まらない。分かっているから無視はできない。簡単に向き合えない課題、向き合いたくもない不満、後悔まで。当店、全てをミキサーにかけてアイスクリームを乗せてお出しします。
飲むか飲まないかはお客様次第の賽の目知らず。私共は強制も同情も致しません。
さあ、お席をご案内致します。
もうご承知とは思いますが、メニューなどございません。飲むか飲まないか、決めるのはお客様次第。
ご安心ください。私共は強制も同情も致しません。気が向いた時にいらして、気が向いた時にお帰り下さって結構です。
それでは、ごゆっくりお過ごしくださいませ。

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エモ・バケツ・チャレンジ

東京に帰ってきたら暑くなってますがどうしたんでしょうか。
気づいたら中間試験も終わっていました。

なんて。
僕のセリフを、習ったばかりの文法を使った拙い日本語で彼は言った。フランスから来た彼は学生寮に近いローソンで働いている。湿ったこの国の夜のコンビニエンスストア、電飾におびき寄せられるのは虫だけではない。ストローをつけなかったからと怒鳴り込んで来るおっさんや、コーヒーマシンの使い方を偉そうに聞いてくる婆さんの相手を、深夜2時に強いられる彼の指は長く美しかった。
僕はその話を聞いてから、タバコを買うときは番号を伝えるようにしている。わざわざ留学や就職先として日本を選んでくれた人たちの限られたボキャブラリーを、マルメンアメスピ、セッターなんかで埋めたくはなかったのだが、よく考えてみれば彼もどうしようもない喫煙者だった。彼の吐いた煙が、空に届いていくのを眺めた。


春の陽射しが夏の陽刺しに変わる頃の話。
下北沢サウンドクルージングというお祭りを知っていますね。十何箇所で100組近くの演者が何かしらの音楽を鳴らし、それを見に集まった人々はせっかくの気持ちのいい天気に背を向けて地下への階段を降りる奇祭。
下北沢というアイコンは観光地にするに十分で、それが本来の価値なのかは定かではない奇妙な色と熱を漂わせる半強制的な一日。
太陽と月が二回入れ替わるまでバイトして手にした2万円と少しを、その次の週には長野で使い果たした。
TAICOCLUB' 18。
とにかく最高だった。
セピアにならないけどエディットもしない。そんな写真をたくさん撮った。山の向こうに夏休みの雲が見えた。

かき氷を食べよう。
谷中のひみつ堂。
夕焼けだんだん。
日暮里から向かう谷中銀座の入り口にあるその緩やかな階段を知っていますか。
傾斜15°幅4.4m長さ15mの36段
綺麗に夕焼けが見えるからその名前なのか。猫が集まるから別名・夕焼けにゃんにゃんとも言われているらしい。
85年にスタートした同名の伝説的番組はもともと夕暮れにゃんにゃんだったが、当時は夕暮れ族があったせいで、、まあそれはいい。
素敵な名前だ。
夕焼けだんだん

坂道と電線
の神様は猫だった
月から降るはしご
生温い風
夕暮れの崩れる音

坂道と電線

坂道と電線

あの日、僕はずぶ濡れだった。
マンションの向こうに赤い空が見えて
すれ違ったランドセルも光っていた。
髪の先からポタポタ落ちるそれを不思議そうに眺める外国人店員から受け取ったタバコを咥えて、夜になるのを待った。

バケツいっぱいのエモをぶっかけられて風邪を引きそうだった。

エモ。
いとあはれ?
花鳥風月、か。

歳を重ねるごとに順番に感動していくと言われる4つ。
花は踏みつけ、鳥には石を投げて行きたい、そんなもので満足されてしまったら商売あがったりやからな。
そう答えたのは還暦過ぎたお笑い怪獣だけど、そんな強さはない。

要は儚さだ。
花は散り、鳥は去り、風も止み、月も陰る。

初めての運動会はその日が永遠に感じた。
三年目の大学生活があっという間に終わることを今は知っている。
簡単に時間が過ぎていくこと、大切な選択を無表情で行なっていること、失ったこと諦めたこと。

もうどうしようもないことがあったから、今を感じるんだろう、でもまだ十分に未来はある。このバランス。
目まぐるしい世界に夢中の間はいい。後ろを振り向いた時。ここから始まる。

頭上にバケツがセットされる。

あとは
適当に風が吹くだけで
湿ったアスファルトを嗅ぐだけで
グラスの氷が溶けるだけで
ぼんやりと夜が来るだけで
ページをめくるだけで
缶ビールのフタを開けるだけで
イヤホンを耳に入れるだけで

ザバン、と。

氷水はアメリカのスポーツ界では祝福を意味するらしい。
これを読んだあなたは「祝祭」を聴いて下さい。

アーケード

アーケード

  • カネコアヤノ
  • J-Pop
  • ¥250

そう、これはエモ・バケツ・チャレンジ。
頭から被ってください。風邪だけはひかないように。この風邪はぶり返しやすい。

 

駅前で、全身が濡れた気持ちの悪い男とすれ違った。靴までグッショリ濡れているように見えたけど、周りでそれに気づいていたような人は見当たらなかった。
商店街をくぐり抜けた先の、錆びついた階段を上りながら不細工なキャラクターのついた鍵を取り出す。元カレから貰ったこのキーホルダーをいつも捨て忘れる。玄関を開けると、締めっぱなしのカーテンから漏れた光の線が揺れていて、締め忘れた蛇口から水滴の落ちる音がした。カーテンを開けて蛇口を締め、狭い部屋のデカいベッドにぼんやり腰掛けて気づいたら夕方。課題のためにパソコンを開いても結局Netflixで夜が終わる。
眠い目をこすり朝とすれ違いながら家を出て、大学に向かう途中のローソンでパンを買う。
お釣りを渡してくれた外国人店員の指が、今日も長く美しかった。


昨日は月が綺麗でしたね。
あなたの国の言葉ではなんて言うんですか。