Laundry Land

いよいよ就活生。

俺はあんたの口癖も知らねえけど。

おめえ、そういえば結局留学はしないんだな?いやいいんだ、別に。しろって言ってるわけじゃない。したいなら金は出してやるし、このまま就活しても全然いい。だけどお前はさ、大学で胸を張れるものはあるのか?就活だなんだ言ってるけどな、そんな甘くねえぞ。お前のことを分かって、求めてくれる企業なんてそうそうない。お前なんて、ぜってえ落ちまくるからな、ぜってえ。悪いけど先に言っとく。悪いけどな、そこは覚悟しとけよ。
お前は昔から、才能はあるけど努力はしなかった。そうだろう?努力したことないだろう?
まあ、せいぜい頑張るんだな。

ビール二杯で機嫌がいいな、久しぶりに喋りかけてきやがって。
クソ親父め。
くそったれ。
俺か?お前は。
俺が俺と喋ってるのか?
なぜ分かる?
悔しいこと、曖昧にして逃げていること、切り捨てて辞めたこと、全部突いてくるのはやめろ、的確に。
俺のことは俺が一番分かってんだ全部。
なんでおめえに言われなきゃならねえ。話してもないおめえに知られてなきゃならねえ。

いや。。違うか。
俺がお前なんだな。
そんなに話もしてこなかったのに、なんであんたの考え方に似たんだろうな。流石に俺に何を思っているかは分からないけど、あんたが同僚・後輩にどう接しているか、なぜだか手に取るようにわかる。
声も、口調も、結局はあんたに似たらしい、婆ちゃんが毎回間違える。
野田秀樹も、菊地成孔も、小林信彦も、ドリフも寅さんも全部あんたの本棚にあった。
くそったれ。本当にくそったれ。
くそったれ。
俺はできる。
自信しかない。
お前にできたことは全部できる。
そうに決まってる。
だってあんたにできたんだから。
俺ができないはずがない。
見てろこの野郎。
負けてたまるかくそが。